一戸建ての折込チラシでは、「家賃月々〇万円と比べると」のような文句をよく見かけます。
賃貸生活とマイホーム生活を比較する際、それぞれに掛かる費用はどれほど差があるのでしょうか。
今回は、賃貸生活とマイホーム生活を、家賃や保険、そして維持費の面から比較していきましょう。
賃貸生活とマイホーム生活での「家賃」の比較
当然マイホームを購入すれば家賃は払いませんが、住宅ローンを契約しての購入が一般的な今、月々の住宅ローン返済がいわば「家賃」と言えます。
マイホームがマンションの場合は、住宅ローンとは別で、月々の管理費・修繕積立金（2～3万円）の支払いもあります。
実は賃貸生活とマイホーム生活での、50年間にわたる家賃や住居に掛かる費用（住居費）を比較すると、さほど差はありません。
しかし、家賃を払い続けてもその物件は自分の資産にならないのが賃貸物件です。
定年後も家賃を払い続けなければならないですが、マイホームは自分の資産になり、ローンが定年までに完済すれば老後はゆったり過ごせます。
賃貸生活を続けるのであれば、住み替えをするなどして住居費を抑えたり、老後も家賃を賄えるほどの預貯金を蓄えておいたりすることが重要です。
賃貸生活とマイホーム生活での「保険」の比較
住まいを守るために入る代表的な保険に、火災保険と地震保険があります。
賃貸物件を借りる際、契約時に加入するのは火災保険［家財］が一般的です。
火災保険［建物］は、大家さんがすでに契約しているためで、地震保険については任意です。
地震保険は火災保険と必ずセットでの加入となり、保険料控除の対象であるため、賃貸物件でも入っておいても良いでしょう。
マイホームの場合は、火災保険と地震保険をセットで入るのが一般的です。
住宅ローンを契約する際は必ず火災保険［建物］の契約をし、災害で建物がなくなっても保険金で融資したお金を金融機関が回収します。
地震保険も建物、家財にそれぞれかける保険で、それぞれ別の会社で契約しても問題ありません。
資産であるマイホームを守るためにも、入る保険は増えます。
賃貸生活とマイホーム生活での「維持費」の比較
まず賃貸物件にかかる維持費としては、月々の家賃、共益費、管理費のほか、契約の更新時期には更新料が発生します。
マイホームでの維持費は、固定資産税、都市計画税などの税金、修繕費用、マンションの場合は月々の管理費、修繕積立金が掛かります。
いくらの家を買い、いくらの家賃で生活するかは人それぞれで、マイホーム生活と賃貸生活で総コストを正確に比較することは難しいです。
維持費については、高齢になればなるほど、賃貸物件の家賃負担は響いてくるでしょう。
マイホームについては、建物の修繕費用が経年劣化とともに増えるリスクもあります。
まとめ
賃貸生活とマイホーム生活の総住居費の大差はありませんが、老後でも安心して暮らせるのは資産であるマイホームです。
賃貸物件の更新時には保証人を立てますが、高齢になればなるほどそれが難しくなります。
賃貸生活で家の購入に迷っている場合は、できるだけ早めに購入することをおすすめします。
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