賃貸物件を借りる際には、さまざまな条件をクリアする必要がありますが、条件のひとつに年齢制限があります。
高齢者が賃貸借契約を結ぼうと思っても難しいケースがあるため、事前に対策を練っておきたいところです。
そこで今回は、高齢者が賃貸借契約を結ぶ際の対策について解説していきます。
高齢者の賃貸借契約にて大家さんが入居を制限する場合
総務省の調査では、高齢者のいる世帯は全体の40％程度とされています。
なかでも、高齢者の単身世帯では持ち家が66.2％、借家が33.5％となっており、高齢者・単身世帯の3人に1人は借家住まいという結果が出ています。
高齢化が進む現代では、一人暮らしをする高齢者も増加していますが、賃貸物件を借りる際には年齢が高くなるほど借りづらい傾向にあるのが現状です。
その理由として挙げられるのが、健康面のリスクや定年退職による収入の減少などです。
2016年に国土交通省が公表した「家賃債務保証の現状」によると、大家さんの約60％が高齢者の入居に否定的との調査結果が出ています。
そのため、賃貸借契約の条件に年齢制限を設けている賃貸物件もあるのです。
高齢者の賃貸借契約で各種審査がとおりにくい理由とは？
賃貸物件を借りる際には、オーナー審査・管理会社の審査・保証会社の審査がありますが、高齢者は審査にとおりにくい傾向にあります。
その理由は、高齢者の入居にはリスクが伴うからです。
たとえば、高齢者は健康面のリスクが付きものなので、万が一の場合に孤独死が発生する可能性も否定できません。
その場合は事故物件になりかねず、次の入居者を探すのが困難になってしまいます。
ほかにも、年金生活ゆえの家賃滞納リスク、認知症による火災発生リスクなどが理由として挙げられます。
高齢者が賃貸借契約を結ぶための対策
高齢者が賃貸契約をスムーズに締結するためには、「シニア相談可」の物件や都市再生機構が提供・管理している「高齢者賃貸向け住宅」を検討するのがおすすめです。
高齢者向け賃貸住宅は、高齢者向けのサービスを提供しており、高齢者という理由で審査に落ちることはありません。
ただし、体調面や経済面を理由に管理会社や大家さん側に入居を断られるケースもあるため、それらの心配がない点をアピールすると審査通過に効果的です。
ほかに、自治体による高齢者向けの賃貸保証制度を利用すれば、スムーズに物件が見つかる可能性もあるため、事前に確認しておきましょう。
まとめ
高齢者は健康面や経済面のリスクが高いため、賃貸借契約を結ぶのが難しい傾向にあります。
ただし、すべての物件で年齢制限を設けいている訳ではないため、不動産会社と相談しながら対策を講じ、審査通過を目指しましょう。
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